国際交流ワークショップA

カナダ5日目(Green Belt, Railway Land)

Green Belt

午前中にオンタリオ州のグリーンベルトの管理に携わる専門家の講義を受けた。
グリーンベルトとはトロント中心の都市地域Greater Golden Horseshoeを囲う約7000k㎡もの広大な保護緑地帯である。緑地地帯は、2005年に州政府によって制定され、開発を制限して恒久的に環境保護と共に観光・レクリエーション機能等を担っている。2015年の10年間の評価として、28都市内の川や渓谷・湿地帯が成長し、都市の水資源の確保のため川の流域保護が重要視されている。一方でグリーンベルトの規制を緩める意見も土地保有者や開発事業者を中心に主張されており、郊外部の混雑や住宅価格の高騰を招いているといった指摘も見られる。

 このような、市街地拡大を抑制することを目的とするグリーンベルトの効果とともに維持管理や開発規制がもたらす課題を学んだ。


Railway Land

 Railway Landsは、オンタリオ湖に面しユニオン駅南側に位置する。従前車両基地等の鉄道会社の大規模鉄道操車場で、湖の埋め立てと共に土地を拡大してきた経緯から、近年跡地での再開発が加速している地区である。

現在は、高層マンションをはじめとする住宅機能が急速に増加しながら、トロントのシンボルCNタワーやスカイドーム等観光的な拠点が備わっており、トロントの中心エリアである。

 当地区はここ十年間でタワーマンション等が一気に開発がされている地区であり、トロント市が都市として成長するパワーを改めて感じることができた。またトロントのシンボルであるCNタワーに登り、開発規制(ゾーニング規制)の強さが伺えるメリハリの効いたトロントの土地利用は東京ではなかなか見られない光景であり、トロント市の積極的な取り組みを実感した。また、学生間ではトロントのウォーターフロント地区に導入するべき都市機能について議論を交わした。